以下はEpic Gamesの公式情報や各種開発者の検証結果を踏まえた、実用的な推奨構成(プロフェッショナル向け)です。
コンポーネント | 推奨スペック(2025年) |
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CPU | Intel Core i7-14700K / AMD Ryzen 7 7800X3D |
GPU | NVIDIA GeForce RTX 4080 / RTX 4090 または AMD Radeon RX 7900XTX |
メモリ | 64GB DDR5(最低32GB) |
ストレージ | NVMe SSD(Gen4以上、読み込み速度5000MB/s以上)×1TB〜 |
OS | Windows 11(64bit) |
電源 | 850W 80 PLUS Gold以上(特にRTX 4090使用時) |
冷却 | 高性能空冷 or 水冷(UE5は長時間の高負荷に耐える冷却が必要) |
目次
用途別おすすめ構成の一例
ゲーム開発(中〜大型プロジェクト)
- CPU:Ryzen 7 7800X3D
- GPU:RTX 4080
- メモリ:64GB
- SSD:2TB Gen4 NVMe
- モニター:WQHD 144Hz 以上
映像制作(Cinematics / Virtual Production)
- CPU:Intel Core i9-14900K
- GPU:RTX 4090
- メモリ:128GB(大量のシーケンスやキャッシュを扱う場合)
- ストレージ:高速NVMe + データ保存用HDD or SSD RAID
学習・個人制作・インディーゲーム
- CPU:Intel Core i5-13600K / Ryzen 5 7600X
- GPU:RTX 4070
- メモリ:32GB(必要に応じて後から増設)
- SSD:1TB Gen4 NVMe
UE5におけるスペックの優先順位
初心者によくある疑問に「どのパーツに一番お金をかけるべき?」というものがあります。以下の優先順位で考えるのがおすすめです:
- GPU(グラフィックボード)
→ LumenやNaniteを使うなら最重要。最低でもRTX 4070クラス以上を。 - メモリ(RAM)
→ ワールドやアセットが大きくなるほど重要。32GB以上が必要。 - ストレージ(SSD)
→ アセットの読み込み速度に直結。Gen4 NVMeを選びましょう。 - CPU
→ 特にビルド処理やライティングベイク時に重要。高クロック・多コアが有利。
番外:電源DPU 電源は見落とされがちですが余裕をもった消費電力のものを選ぶのが良いです。また、販売されている電源ユニットの多くが80 PLUS認定を取得しており、電源が一定以上の変換効率を備えていることを示すもので、「80 PLUS」「80 PLUS Bronze」「80 PLUS Silver」「80 PLUS Gold」「80 PLUS Platinum」「80 PLUS Titanium」の6段階があります。製品価格に影響するため、PlatinumやTitanium認定を取得しているのはハイエンド製品が中心です。
まとめ:UE5を見据えた構成は「投資」
Unreal Engine 5は、驚くべき表現力と革新的な開発フローを提供する一方で、それを活かすにはハイスペックなPCが必要不可欠です。特に商用プロジェクトや本格的な映像制作を行う場合、初期投資としてしっかりとした構成を選ぶことが、後の作業効率を大きく左右します。
2025年現在、GPUの性能向上やDDR5メモリの普及により、より効率的で強力な開発環境が整いつつあります。これからUE5を始める方も、すでに使っている方も、この記事を参考にして未来に備えた構成を検討してみてください。
補足:ノートPCでUE5は動く?
高性能なゲーミングノート(RTX 4080 Laptop GPUなど)であれば動作可能ですが、発熱・冷却・拡張性の面でデスクトップの方が有利です。学習や小規模制作には使えますが、本格的なプロダクションには不向きです。